ゼロ秒思考の赤羽さんの著書「アクションリーディング」のご紹介です。読んでから実際に私が試している具体的な行動などをまとめてみました。読書に問題意識のある方に少しでも参考になれば嬉しいです。
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◆100冊読んでも変わらない人から、1冊読んでも変われる人になる「読み方」・本を読んでも何も身についた気がしない
・時間がないから、そもそも本が読めない……そう考える方は多いと思いますが、実は、それは読み方が違うのです。本書では、マッキンゼーという超多忙な職場にいながらも、確実に本を読み、身につけていった著者の本の使い方を紹介するもの。たとえば、マッキンゼー時代は短期間で十数冊の本を頭に入れ、それを仕事で参照しながら、より具体的な知識として自分の身につけていったそう。MBAがなくても仕事ができたのは、本の読み方のおかげともいえます。秘訣は、「行動につながる」ことを意識した読書をすること。でも方法は意外と簡単なことなのです。本書ではその方法を紹介していきます。
読もうとしたきっかけ
私が本書「アクションリーディング」を読もうとしたきっかけは以下の通りです。
- せっかく本を読むなら少しでも理解を深め役立てたい。
- ゼロ秒思考の赤羽さんの本だから興味があった。
- 自分のまわりで、仕事ができる人、面白い人、尊敬できる人は、ほぼ例外なく読書する人たちだった。
- いい歳して考えが浅かったり教養がなさすぎるのは、流石に恥ずかしいと思うようになってきた。
- このままでは、できる人たちと同じ土俵で仕事ができないと思うことが多くなった。
■30代になるまでに300冊、それ以降は週1冊、年間50冊程度が目安。
300冊の半分はビジネス書、スキルアップにつながる本、考え方のヒント、科学・技術・社会・歴史などの本で、半分は小説などがよいと考えています。
お恥ずかしながら、私は全然これに足りていません。手元にある本やAmazonの履歴など可能な範囲で数えたところ、150冊程度でした(漫画は含まず)。学生時代に「小説は面白い」ということは体感していたのですが、習慣化には至らず、社会人になってからも、たまに目についた面白そうな本があれば読む、という程度でここまできてしまいました。昨年からペース上げて読み始めましたが、まずは300冊目指します。
■自分の中で読書の優先順位を上げる。
本を余暇とか趣味とか考えずに、自分の24時間のなかで割り振るべき重要な活動の一つと見て、自分にとって快適かつ生産的な時間のかけ方を習慣化することが非常に大切です。
何かと理由をつけて読むのをやめたりしていました。優先順位が低かったということですね。これからは、毎日やるべき重要な活動として、読書の優先順位を上げていきます。
■通勤時間で読む。
現在、私は通勤時間で往復2時間は本を読める環境にあります。なので、ここ2年ほどは通勤時間は読書と決めていましたが、それほど徹底していたわけではありません。本書を読んで、読書の優先順位を上げることを考えたときに、これは願ってもない環境だと意識が変わりました。幸いにも、通勤ラッシュからは少しずれているため本を読むことはできます。この時間を最大限に利用して、読書時間を確保したいと思います。
■読む前に「この本で何を得たいのか」「なぜこの本を自分は手にとったのか」を明確にしておく。
これは大事ですね。そもそも「問題意識」や「目的意識」の持てない読書は意味がない、と。これがあるだけで、集中力や吸収力が上がり、目に飛び込んでくる文字が変わってきます。
■赤羽流「集中読書術」
①「本の扉に日付と評価を入れる」
本の扉に付箋を貼って買った日付と読み終わった日付、評価を記入します。
評価は以下の5段階です。
- ◎.=最高に良い本。
- ◎ =非常に良い。
- ○ =良い。ダメではないがいまひとつ。
- △ =微妙、買わなければ良かった。
- × =最悪、ひどい本、あきれた。
私は今のところ、ここまで厳密には評価していません。◎、○、△というところです。
それプラス、私は読んでいる時に世の中で起きているニュースや、自分の身の周りの出来事などを一言記しています。例えば「韓国の新大統領がムン大統領に」など。あとで読み返した時に、それがトリガーとなってああ、あの時に読んでいたんだな、と、より鮮明に思い出すことができます。
②大事なところを黄色のラインマーカーで線を引く。
躊躇せず、蛍光ペンで線を引きます。正直、最初はちょっと抵抗があったのですが、読書の効果を最大限に引き出すために、と、割り切って迷わず線を引きます。線を引くポイントは以下のような箇所に出会ったときです。
- 「なるほど」と思ったところ。
- 「うまい表現だ」と思ったところ。
- あまり他では見ない、洞察力や知恵のある内容のところ。
ラインマーカーが黄色であることにも意味があります。黄色以外のマーカーだと印刷した時に文字が潰れてしまが、黄色だと読めなくならない。なるほど!
③線を引いたページの右の耳を必ず折る。
これも潔く、びしっと折り目をつけます。見開きの必ず右ページ、というのがポイントです。こうすると迷いません。読み終えたときに、右端がたくさん折れている本に多く出会いたいものです。
④読んだ直後にメモを数ページ書く
ゼロ秒思考のA4メモを活用します。
「ゼロ秒思考」は一生モノの頭の筋トレだ。2年続けた効果をまとめ。
これがですね、通勤電車での読書がメインになると、すぐできないのがちょっと問題です。折り目をつけてマーカーまではなんとかいけるのですが、メモにまとめるのは帰宅後になってしまいます。ちょっと忙しくなると週末にまとめて、となってしまい、なんだか余計な時間がかかっている気がします。改善の余地ありです。
⑤読むときは1冊と決めて集中して読む。
これも大事ですね。私も厳選しているつもりですが、何冊かまとめて購入することも多く、数冊平行して気分によって読み分けたりしていました。でもこれがだらだらと一冊も読み終わらない状態を招き、本の内容もなんとなく中途半端でしか覚えていなかったりで、悪循環なんですね。これを避ける方法として、以下のようにあります。
読み始めた本は一気に読むように、読み方を変えること。単に読み方だけの問題なので、スキルではなく意識で解決できます。
■読んだらブログに書く。
本を読んだらできるだけブログに書くのが、何といっても効果的です。理解が非常に深まりますし、そのブログを読んだ人からのフィードバックもあり、一人で読んだだけでは到底得られない刺激になります。ネットワークも広がり、想定を超えた好循環が始まります。ブログを書き続けようというモチベーションの結果、よい本をいつも探すようになり、読み方も丁寧になります。
本書の解説をもとに、私は以下を心がけてブログの記事にしています。まだまだ改善の余地はありますが、とにかくアウトプットします。本書では、3,000文字の文章を30分で書く、としていますが、これもまだまだ訓練が必要になりそうです。
- 2,000文字~3,000文字を目安に文章を書く。
- 一番印象に残ったことをタイトルに入れる。
- メッセージと流れを考えて小見出しをいくつか決め、その内容を書き込んでいく。
- 写真なども入れて、具体例をたくさん盛り込む。
■行動に移すための「チャレンジシート」
本を読めば確実に知識が増えたり賢くなりますが、行動に移してこそ読書に価値はある。きちんと「行動」にまでつなげる読書ができるようになれば、例え一週間・一ヵ月に1冊だとしても、そのほうが価値は高いということになります。その行動のために赤羽さんが作ったのが「チャレンジシート」です。WEBからフォーマットをダウンロードできます。記入する項目は以下の通りです。
- この本を読んだ目的、ねらい
- 読んで良かったと感じたこと
- この本を読んで、自分は今から何をするか
- 三か月後には何をするか、どうなっていたいか
実際に本書「アクションリーディング」を読み終えて自分が書いたシートがこれです。ちょっと内容も浅く字も汚くあれなのですが…。これをファイリングし定期的に「行動」に移せているかを振り返ります。
■まとめ
以上、あれこれ書いてきましたが、本書を読んで実施している具体的な行動をまとめるとこんな感じでしょうか。
- 自分の中で読書の優先順位を上げる。
- この本で何を得たいか、を意識する。
- 通勤時間は読書の時間にする。
- 1冊に集中して読み終える。
- 読んだらブログに書く。
- チャレンジシートを書き、定期的に振り返る。
人は何歳になっても成長する。
私のように今まで読書の習慣がそれほどなかった方、読んではいるけど具体的な行動にまで落とし込めていなかった方、これから読書を始めようとしている方、読書に問題意識を抱えているすべての方にとって、本書は大きな手助けになると思います。ぜひチャレンジしてみてください。
最後に赤羽さんからのエールとして以下を引用して終わります。
人は何歳になっても成長します。「できる人」になったら「もっとできる人」になればいいだけです。上には上がいくらでもいるので、本を読んで深い知恵にふれ続けるのは、大切なことです。自分はもう40歳だから、50代後半だからこれ以上成長しない、頭も働かなくなった、という人がよくいますが、これはただの逃げではないでしょうか。逃げてもいいことは何もないので、ぜひ深い知恵にふれて元気を出してくださいね。
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