「ゼロ秒思考」は一生モノの頭の筋トレだ。2年続けた効果をまとめ。

「ゼロ秒思考」という本があります。マッキンゼーで14年間活躍した著者赤羽さんの独自メソッド「A4一枚のメモ書き」というものです。2013年の発売ながら、今でも書店に行けば必ず目にするロングセラーで、ご存じの方も多いかと思います。blogなどでも数多くの「ゼロ秒思考」実践記事があがっています。

それで、私も2015年春から2年間続けていたりしますので、このA.I-52の読書記事として、せっかくなので実践結果などをまとめてみました。

これだ!とすぐに実践。

「モノゴトをもっと深く考えられるようになりたい」と常々思っていて、各所で話題になっていたこの本をどんなもんかなーくらいの軽い気持ちで購入してみました。読み始めると、その方法があまりにもシンプルで、あ、これならできるぞ、というのと、自分が求めていたのはこれかもしれない!という思いで一気に読み終え、その日からメモ書きをスタートしました。

また、赤羽さんの以下のような人に対する考え方も好きになりました。

普通に会話をしたり、本を読んだり、インターネットを利用できるような人は、本来的にみな頭がよいと考えている。ストレスやプレッシャーに弱い人はいるが、誰でも自分の意見を持っており、安心できる環境であれば、発言できる。適切な判断力も持っている。確かに考えの浅い、深はあるが、これもやり取りする中で改善していく。年齢、学歴、性別、経験などによる差はほとんどない。ところが、驚くほど多くの人が自分に自信をもてず、せっかくの能力が宝の持ち腐れとなっている。

私自身、いわゆる自信満々に生きているタイプではなく、どちらかと言うと自信のない部類の人間だと思っています。そんなタイプの人にとって「本来、人は誰だって頭がよい」とか「いつだって成長できる」と言ってもらえると、それだけでちょっと嬉しくなります。なんだか自信も湧いてくるような気がしました。まあ私が単純なだけかもしれませんが、そんな言葉を投げかけてくれる、著者の人に対するポジティブな考え方にも好感が持てました。

メモ書きのルール

A4の紙(裏紙)に1件1ページ、4~6行、各20~30字を書くだけ。ただ、ゆっくり時間をかけるのではなく、1ページを1分でさっと書きます。ページ数は、朝起きてから寝るまでの間、1日に10ページ。とてつもなくシンプルなトレーニングです。

  • 頭に浮かんだことを躊躇せず書く
  • 誰にも見せないから何も隠さず書く
  • 飾らず、腐らず、素直に書く
  • A4用紙に1件1枚で書く
  • 1枚を1分以内で書く
  • 毎日10枚書く
  • それをクリアファイルに放り込む

用意するものは、A4用紙とペンとクリップボードとクリアファイル。

用意するものは、本当にこれだけです。

  • A4用紙(裏紙)
  • ペン
  • クリップボード
  • クリアファイル

A4用紙は綺麗な紙ではなく、裏紙にする。

貧乏性な私には願ってもない素敵なルールです。赤羽さんも書いていますが、まっさらな用紙にメモだけ毎日書くのは気がひける、と。ほんとその通りで、何度かまっさらな用紙に書いたのですが、なんだかもったいなくなってきて、もうちょっと綺麗な字で書こうとか、これはメモするのやめようとか、ゼロ秒思考にはほど遠い状態になったことがありました。

余談ですが、以前、お絵描き用にMoleskineのちょっと高いノートを買ってみたのですが、ラクガキ程度に使うのがもったいなくなってしまい、描きたい時に気軽に描けない、という本末転倒な結果に終わったことがあります。危うくまた同じことになりそうでしたが「裏紙でよい」と明確にルール化してくれていることはとても心強く、続けられている大きな要因のひとつにもなっています。

誰にも見せないから、どんなことでも隠さず書く

頭にきたことや、嫌な思いをしたことなど、人の名前でもなんでも、その時の頭の中を正直に全部書き出すことが大切です。これ、誰に見せるわけでもないメモだと分かっているのに、無意識にお利口さんな文章にしようとどこかで思っているものだなーと、自分でも驚きました。ここを取っ払うこと。何も気にせず素直に思うがままに書くこと。これすごく大事です。

同じテーマでも気にせず何度でも書く

昨日と同じようなテーマやフレーズが頭に浮かんだとしても、躊躇せずまた書きます。前にどう書いたかなど気にせず見直すこともせず、また書きます。

そうやって何度も書き、頭が整理された状態になると、そのタイトル(=テーマ)に関してはもうメモを書こうと思わなくなる。気になっていることも、それへの取り組みもはっきりして、あえてメモを書く必要がなくなるからだ。

とあります。これは本当にその通りで、自分も実感しています。とにかく面倒なことをしなくてよいので、書くことに集中できます。ここもシンプルであることで続けられる理由のひとつになっています。

「1分で書く」が地味にきつい。

仕事がら、取材や打ち合わせなどでメモをとったり、議事録や提案書作ったりと、それなりに文章を書くことには慣れているつもりでしたが、4~6行、各20~30字を1分で書くのはかなりきついです。正直、今でもちょっときついです。言語化すること自体は割と楽で6行くらいはいつもいけるのですが、1分以上かかってしまう。タイマーで計ってみるとわかりますが、1分ってあっと言う間です。この1分を体で憶えることも大事かもしれません。

でもこの1分制限が非常に重要で、締め切りを作って一気に頭を追い込んでフル回転させる感じでしょうか。「ゼロ秒思考」の境地に辿り着くには、これを日々続けることが、頭の筋トレ的なトレーニングになっているのだと思います。なので、がんばって1分で書くことを目指す必要があります。

書いたメモはカテゴリ分けしてクリアフォルダに突っ込む

1日10枚を続けると、一ヵ月で300枚とかなりの量になります(正直、まだ毎日10枚いけない日が多かったりしますが)。これを私は土日の休みに1週間分をカテゴリ分けしたクリアフォルダに振り分けます。振り分ける際に、さっと読み直して振り返る感じです。あー、この一週間はこんなことあったなとか考えていたなとか。そこから新たに思いつくことや、やらなきゃいけないことなどがまた浮かんでくるので、その場でメモしたりします。

クリアフォルダのカテゴリ

現在は以下で落ち着いていますが、これから先、新しいことを始めたり環境が変わったりすると、どこに振り分けるべきか迷うテーマが必ず出てくると思うので、定期的に見直しが必要です。カテゴリ名は付箋に太いペンで見やすく書いてクリアフォルダに貼り付けるだけです。

  • 仕事のこと
  • 家族のこと
  • やりたいこと、アイデア
  • 自分のblogのこと
  • 自己管理(健康、習慣化など)
  • 読書メモ

2015年から2年間続けて実感していること。

↑がメモの束ですが、最初はやらない時期もあったりしたので、 2年でこれではおそらく少ないですね。でも目に見えて以下のような効果を実感しています。メモ書きだけでこれです。凄いことです。まさに頭の筋トレ。ジワジワと鍛えられていると実感しています。

  • 以前より明らかに頭の中がすっきりしている。
  • 気分のよい日が多くなった。
  • 仕事で議事録などまとめるスピードが格段に上がった。
  • 仕事の要点をまとめるのが速くなり、仕事全体のスピードが上がった。
  • 仕事が立て込んできても、とありえずゼロ秒メモやればいけるだろう、と、余裕が出てきた。
  • 思考の堂々巡りがなくなり、大事なことに集中できるようになった。
  • なにごとも前向きに考えるようになった。
  • イライラすることが少なくなった。
  • まずは試してみようと思うことが多くなった。

子供にも教えたい。

ということで、私にとっては明らかに良い効果が出ています。もう2年も続いていますので、おそらくこれからも続けていくでしょう。今後は、より速く書けるように、より深く考えられるように、まだまだ鍛えていきたいです。

それと、小学生の子供にも教えたいなと思っています。自信を持って元気に明るく生きていってもらえれば、親としてもこれ以上の喜びはありませんので。

また、この先にゼロ秒メモで何か思うことがあったら、まとめてみたいと思います。

追記 2017.5.4

勢いで著者の赤羽さんにメールしてみたら即レスでした。

「ゼロ秒思考」の赤羽さんにメールしたら本当に速レスだった。